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by biidesigns01

<手渡し詐欺>増加中 犯行グループがリスク覚悟で経費節減

会社の部下や上司などを装って自宅などに直接現金を受け取りに来る「手渡し詐欺」の被害が増加している。警視庁によると、東京都内で9月に33件を認知し、5月の6倍以上に増加。警視庁幹部は「取り締まり強化などで収益減に苦しむ振り込め詐欺グループが、手っ取り早く現金をだまし取ろうとしている」と警戒する。

 「会社の金を使い込んでしまった」「電車の網棚に会社の金を置き忘れた」などと、家族を装う人物が電話をかけて銀行口座などに現金を振り込ませる「オレオレ詐欺」。その変形版で、犯人が被害者宅を訪れたり、街中で待ち合わせをして現金を受け取るのが手渡し詐欺の手口だ。警察庁は振り込め詐欺の一種として、取り締まりを強化している。

 警視庁によると、手渡し詐欺の認知件数は今年1月は54件で振り込め詐欺に占める割合は36.7%だったが、5月には5件で7.1%に減少。しかし6月以降は増加に転じ、9月は1月に次ぐ33件で22.6%だった。全国的にも、5月は8.6%だったが、9月には17.1%を占めた。

 この背景には、捜査当局や金融機関による対策強化で、振り込め詐欺グループが不正に購入する銀行口座や携帯電話が入手困難になり価格が上昇したことがあるとみられる。警視庁は、手渡し詐欺は被害者に顔を見られるリスクはあるが、“犯行経費”を節減するために増加しているとみる。

 「6月にグループが設定する最低賃金保障がなくなり、報酬が月200万円から25万円に減った」。警視庁が7月に逮捕したグループの構成員はこう供述した。別のグループのメンバーも「以前はリーダーが焼き肉をごちそうしてくれたが、最近は食べていない」「基本給がなくなり、歩合も2割から1割になった」と供述する。

 警視庁は15日からの「振り込め詐欺撲滅月間」で、手渡し詐欺の検挙にも重点を置く。電話を受けた人がだまされたふりをして犯人をおびき出し、誘拐事件を担当する捜査1課特殊班らで編成する「ステルス(忍者)チーム」が待ち伏せて逮捕する作戦を実施する。【川辺康広】(毎日新聞)
by biidesigns01 | 2009-10-10 13:23